義塾の中学〜大学院生が
ともに考え、学ぶ。
慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)は、義塾の所蔵品を展示・保管する場だけでなく人が集まる場としての「空き地」をコンセプトにしており、一貫校をもつ慶應義塾の環境を生かして、慶應義塾中等部の生徒を対象としたワークショップを開館以来、毎展覧会ごとに実施してきた。本プロジェクトは、そうした取り組みから派生するかたちで2022年度に始まった。2022年度はKeMCoと中等部に加え、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)が協働して、SDGs(13番目のゴール「気候変動に具体的な対策を」)をテーマにしたワークショップと成果展示会を実施した。
「気候変動×ものづくり:わたし、あなた、それぞれの描く明日」と題されたワークショップならびに成果展示会では、分野や世代を超えて中等部生・高校生・大学生・大学院生たちが協働し、自分たち一人ひとりが気候変動に対してどういった行動をとれるのか、ものづくり(ファブリケーション)を通して考え、発信し、来場者と共有した。

そして2023年度には、慶應義塾の未来先導基金の助成のもと、1年間を通じて多様なプログラムが展開された。中等部生は学年、授業、校友会、個人やグループなど、さまざまな単位・所属の生徒が参加し、大学生および大学院生はケムコムと呼ばれるKeMCo学生スタッフをはじめ、多彩な学部・研究科の学生が参画し、「気候変動」に焦点をあてた教育実践と学びのスパイラルを育むESD(Education for Sustainable Development)を実践した。